左舷側方展望室 第一回
1999/11/10〜2000/03/06
2000/03/09〜2000/03/14


これ以前のログは存在しません。

「古代もう少しの我慢だ、もうすぐ着艦できるぞ。」
「は、早く、して...(もう息も絶え絶えである)」
「後は着艦するだけだ。頼むぞ、加藤!」
「こちらコスモタイガー隊加藤。はい?現在大格納庫整理中につき、着艦は延期されたし?」
「加藤、上部格納庫に着艦するんだ。あのスペースなら、極限までスピードを落としてなら出来るはずだ。」
「こちら加藤、上部格納庫に着艦したし....え、現在、山本以下の残存コスモタイガー隊は、ガミラス飛行隊の応援の為出撃準備中。着艦は見合わされたし?」
「代わりに、大気圏内安定翼を展開しますのでそこへ係留して下さい。あとは・・・そうだ、怪我人はいますか?」
「そうだ、斎藤、おまえ大丈夫か?」
「何とかな...いやあ、すげえスペクタルだったよ。」
「これでやっと降りられるぞ。島、早いとこ大気圏内安定翼を展開してくれ。」
「いかん!今ヤマトは波動ラム攻撃の準備中なのだ。大気圏内安定翼なぞ開いている余裕はない!」
「艦長、コスモハウンドの着艦口に着艦してもいいでしょうか。」
「古代、今ヤマトは敵を攻撃しようとしている最中なのだ。悪いがしばらく我慢していろ。」
「加藤、早く他の艦にでも連れてってくれ。」
「そのとき、突入隊が仕掛けた水素爆弾が炸裂し、都市帝国の動きが止まったと思われたが・・・・・」
「見てください!都市帝国が停止しました!」
「大帝!主幹動力炉が破壊されました!予備動力炉切り替えまで5分かかります!」
「今だ!波動ラム攻撃開始!」
「全艦に告ぐ。敵をヤマトに近寄らせるな!」
「全艦、ヤマト付近にくるウジ虫どもを撃破せよ!!」
「波動エンジン出力最大へ!山崎、エネルギー伝導管は大丈夫だな!」
「ヤマトの波動砲口から巨大なビームの剣が突き出された。」
「うわあ...す、すげえ...」
「波動ラム攻撃は、理論的には可能とされていたんだ。だが、膨大なエネルギーが必要なこと、敵に密着しなくてはならないこと、攻撃中全くの無防備状態になってしまうことから、実際には使えないとされてきたんだ。それをこの場でやるとは...」
「大帝、あれをご覧下さい(ヤマトが突っ込んでくる映像を指している)。いかが致しましょうか。」
「ぼやぼやするな!緊急動力を使って、ありったけのミサイル、ビームを撃ち込めっ!」
「敵ミサイル、ビーム来ます。数、およそ10000!」
「波動フィールド変更!波動ラムをビームシールド形態にしろ!」
「駄目です、艦長!波動ラム攻撃は一度開始したら終わるまで変更が効きません!」
「敵も流石に、打つ手が素早い...流石に本拠地だけの事はあるな。」
「ドガーーーーーーーン。(古代たちが仕掛けた爆弾が炸裂した後、連鎖爆発を動力炉がした音)」
「大帝、この場は御避難下さい。このままでは、お命が危のうございます。」
「うろたえるな!例えこの都市衛星を失っても、我が彗星帝国の支配はびくともせぬわ!」
「艦長、都市帝国に対して砲撃を実行したいと思います。」
「古代、波動ラム攻撃中はヤマトは一切行動変更が出来ないんだ。それに今俺達は部外者の身だ。外野が余計な事をいっても騒音になるだけだぞ。」
「くそう、僕がヤマトにのっていたら...」
「古代、気持ちはものすごく良く判るが、ガマンしろよ。おれだってここで我慢してるんだ。」
「艦長、今波動ラムが終了しました。これより、都市帝国に砲撃しながら離脱したいと思います。」
「よし、直ちに反転、敵の攻撃範囲から離脱せよ!」
「ヤマト、出力全開ようそろ....艦長、出力が上がりません!」
「機関長!波動エンジンの出力が上がらんぞ!」
「機関長!さっきの波動ラム攻撃の影響で波動エネルギーが漏れてます!出力アップしません!」
「やはり、負担がかかりすぎたようです、機関長。このまま稼動させておくとオーバーヒートの可能性がありますが...」
「うーむ。折角、都市帝国に大穴を開けたというのに(省略されてしまったようだが)」
「艦長!都市帝国が後退しています!」
「くそっ、我々は今は追撃が出来ない。土方っ、聞こえるか。」
「わかっている!雷撃・攻撃機隊隊はヤマトの作った突破口から突入し、敵都市帝国に攻撃を加えよ。可能なら、ヤマトからも艦載機隊を出して欲しい。」
「うーむ調べてみよう。山本!出撃可能な機とパイロットはいるか?」
「こちら山本。帰還したコスモタイガー隊四十四機のうち、再出撃可能な三十八機は既に準備を終えています。ただ、装備が空戦パックになっているため要塞攻撃に際しては打撃力が薄いかもしれません。」
「それでも、やって来い!!分かったな!」
「了解。それにしても隊長達、大丈夫だろうか。」
「一方こちらはガミラス艦隊。」
「総統、ゲットー率いる第一航空戦隊から報告です。」
「こちら第一航空戦隊。ヤマトの特殊攻撃により、敵要塞のバリアに大規模な破損が生じました。また、敵飛行隊も指揮系統に混乱が生じている模様です。」
「タラン、土方・沖田両名にこのことを早急に伝えよ。」
「はは、直ちに。我が方の艦載機隊はいかがいたしましょう。」
「ゲットーの戦闘機隊のうち損害機は収容する。バーガーとクロイツに命じて攻撃機隊を出撃させよ。」
「追撃開始、目標、白色彗星帝国!!あの損害では、そんな遠くには行けない筈だ、太陽系中をしらみ潰しで探し出せ!」
「飛行隊長、やっと発着口が開いたぜ!」
「加藤、着艦だ!斉藤、大丈夫か?」
「大丈夫!あと一日ぐらいなら余裕だぜ。」
「こちら加藤...え、今からコスモタイガー隊発進につき、着艦は延期されたし?」
「前言撤回!すぐ下ろせ!」
「いい加減に下ろさせろ!こっちにゃ怪我人がいるんだ!(ウソだけどこれぐらい言わんとダメだな)」
「加藤、飛行隊長が飛行隊の出撃を邪魔しちゃまずいだろ?もう少しの辛抱だ、我慢しよう。」
「了解!コスモハウンドポートを開きます。そちらへ着艦して下さい。エマジェンシーチーム、レスキューチームはCHポートへ急行願います!」
「ほ、やあっと降りられそうだぜ。」
「かくして古代、真田、斎藤、加藤の四名は危険と苦難と過積載に満ちた飛行から開放されたのである。.....が、CHポートで待ち構えていたのは...」
「怪我人は、どこです?」
「雪、無事だったんだね。本当に良かった、良かった。」
「俺が義手の故障、加藤が怒って高血圧、斉藤が軽い胃潰瘍だ。」
「それ以外に、みんな擦り傷などをしている。」
「それだけ?あんなに切羽詰った口調で交信してくるから、だれか大怪我したんじゃないかと心配してたのに...でも、大した事がなくて、本当によかったわ。」
「僕は、君に何か会ったら大変だと思っていたよ。君は地球の次に大切な人だから。」
「地球の次?一番じゃないの?」
「何を言ってるのさ、一番はモチロン・・・」
「もちろん……?」
「もちろん……?」
「やっぱり、君だよ。雪。」
「たあ〜〜〜もう見てらんねぇ、行こうぜ、飛行隊長。」
「いやいや、これからがおもしろいところだって。戦闘隊長、”一番”というからには、一つ証拠を。」
「おおっと、そういう事なら俺もぜひ見とかなくちゃ。そうだ、証拠、証拠!」
「おい、こら。お前ら、人の心の仲間で干渉する気か?」
「こんなこともあろうかと、ビデオカメラをもってきてあるぞ。さあ、過激な***シーンをやってくれたまへ。」
「さ、真田さん・・・・・(呆)」
「いいぞー、やれー、ひゅーひゅー(廻りのクルー)」
「機関長、波動エンジンオーバーヒートは解決しました。現在、エンジン温度はグリーンゾーンです。」
「よかった。しかし今度は古代がオーバーヒートしておるようじゃ。」
「あー...ええと...そのう...何だ...」
「ヤダ、徳川さんまでそんな事を言うなんて・・・・・。」
「君たち、そんな事はどこでしても良いが、今は邪悪な白色彗星帝国を追撃せねばならん。」
「せっかくXXXなシーンが見られると思ったのに、つまんないの。沖田艦長のイ・ケ・ズ。」
「お父様、お父様がそんな事を言うなんて、最低です。」
「へくしょい!...風邪かな?」
「どうしたんだね、古代。」
「いや、急にくしゃみが...(だれか俺の事噂でもしてるのかな?)」
「兄さん、何時の間にデスラーと仲良くなっていたんだい?」
「話せば長くなるのですが・・・あれは一月前のことでした・・・」
「その頃古代守は、イスカンダルへの途上にあった。」
「スターシャちゃんどうしてるかな〜。早く会いたいな。そして……(はあと)」
「古代、どこに行っているんだ、寄り道しているヒマがあったら、早く戻って彗星帝国を探せ、バカものっ!!」
「兄さん、早く帰ってきてくれ。帰ってくれないと、俺、沖田艦長には何とか言いつくろえるが、土方司令には、言いつくろえないからね。」
「一方、彗星帝国は、都市帝国を放棄して、中にあった超巨大戦艦で太陽系を脱出している最中だったのである。」
「不覚だ、この彗星帝国が敗北するとは。この責任はどう取るのだ、ゲーニッツ・ラーゼラー・サーベラーよ。おまえ達等がいた為に徒に兵士たちの命を落とさせたのだ。今すぐにこの船から退艦せよ。」
「し、しかし、大帝、あれは...」
「て、テレサだぁーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」
「ズォーダー大帝、あなたのこれまでの行為を清算する時が遂に来ましたね。全宇宙に代わって、私があなたに引導を渡します。」
「ぎゃあーーーーーーーーーっ、は・左反転180度だぁーーーーーーーーーっ。」
「しかし、左反転しても、地球艦隊+ガミラス艦隊が怒りの加速を見せて猛接近していた。その上、回頭スピードは乗り込んでいた艦が超巨大戦艦だったが為に、とてつもなく遅かった。」
「ば、馬鹿なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「デスラー総統の直々のご命令だ。今回のターゲットは,あのデカブツだな。全艦、完全潜行用意。亜空間魚雷発射用意っ!!目標,彗星帝国超巨大戦艦。」
「敵が横っぱらを見せたぞ。巡航艦、駆逐艦、雷撃戦用意!」
「全艦、亜空間魚雷、連続発射っ!!」
「ミサイル、てーい!」
「超巨大戦艦の、左舷からは亜空間魚雷が、右舷からは地球防衛軍の対艦ミサイルが接近していた。」
「うわ、うわ、うわわわわ」
「貴様らは、このごに及んでもうろたえる事しかできんのか!」
「し、しかし大帝。あれだけのミサイルを食らっては、たとえ本艦と言えど、ただでは済みますまい。」
「ふ、こんなこともあろうかと・・・・・。」
「そのセリフは私の専売特許だ。」
「もとい、こういう事態もあろうかと、用意しておいたのだ。...ニュートリノビーム、放出!」
「しかし、防衛軍のミサイルについては、粉砕できたが、亜空間魚雷の出現パターンがバラバラなのにはついていけなかったのだ。」
「ガキイッッ!(着弾)ヒュイーンヒュイーンヒュイーン(発光)…クチャクチャクチャ(装甲板融解)……カシイッ!(食い込む)ドォーーーーーン!(起爆)」
「なっなぜハイパー放射ミサイルがぁぁっ!」
「同時に、亜空間魚雷も命中した。」
「あああああ!」
「艦下部の巨大砲が落ちましたぞ!」
「全艦、全砲門を開け!!目標、超巨大戦艦!!」
「各艦、砲撃準備せよ。目標、超巨大戦艦。タラン、デスラー砲への回路を繋げ。」
「ははっ!デスラー砲、回路つなげ!エネルギー充填!」
「ズオーダー大帝...(デスラー砲の発射トリガーを引く)」
「全艦、全砲門連続発射!!」
「一度は、共に覇道を歩んだ仲だった...デスラー砲、発射!」
「ぷしゅ〜〜〜・・・」
「へ?」
「そ、総統。どうも済みません、この音は私の腹の虫でして。」
「それはいいが、デスラー砲はどうした?」
「・・・打ち止めです」
「タ〜ラ〜ン〜っ、この始末はどうするつもりだ?」
「もっ、申し訳ありません。では私タラン、責任を取って切腹させて頂きます。」
「あほう!お前が切腹したらデスラー砲が発射できるようになるとでも言うのか!」
「(総統……自分の事を大切に思ってくださっているのですね……。)」
「タラン、本艦の他にデスラー砲を搭載した艦はどれほどある?」
「デスラー砲艦は他の前線に赴いていてここには居りません。他のデスラー砲搭載艦もないので本艦だけかと……。」
「大変ですっ!!デスラー砲装備の艦が全て・・・差し押さえられています!!」
「ええい、それでは惑星破壊ミサイル艦は?」
「そ、それがこの間、日栄の社員が来てミサイル売ってカネ造れ!と脅迫されまして・・・・。」
「……それで売ってしまったのか?!」
「申し訳ございません。我がガルマン・ガミラスも国債費が膨れ上がっておりまして、銀行の貸し渋りにあい、仕方なく商工ローンに……。」
「むう、やはりこの不況下に強引な拡大政策をとったのが災いしたか...いいや、こういう時こそ攻めに出る積極性が必要なのだ!...タラン、デスラー機雷射の出用意だ。」
「あのデカブツ戦艦に対して機雷で効果があるものでしょうか?」
「全艦、まだあの邪悪なる白色彗星帝国の超巨大戦艦を撃破出来ないのか。」
「ダメージは与えているのですが、何分でかぶつなのでちょっとやそっとでは致命傷にならんのです。既に攻撃力の大半は殺いだと言うのに、いかにもしぶとい...」
「ミサイル、弾薬も不足してきてるし、生き残っている艦も無傷なものは1隻もない・・・・。まずいな。後で独断専行の批判をかわすためにも奴を沈めないといかんのだが。」
「沖田、多少の危険を冒しても、もう一度波動砲を発射したらどうだろうか。」
「しかし……波動エンジンのエネルギー漏れをやっと修理したところでまだ出力も不安定なのだが……。」
「徹底的に戦力を奪って降伏勧告を出してはどうでしょう?多少時間ががかかってもこの方が確実です。」
「それとも、全艦であの超巨大戦艦の周りを囲んで集中射撃を行えばどうだろうか?」
「何はともあれ、あいつの足を潰すのが先決かと思います。あんだけでかいシロモノがうろうろしていたんではそれだけで危険です。」
「確かにそれもそうだ。よし、全艦超巨大戦艦の噴射口を狙って、砲撃開始ィィ!!」
「「全艦」と聞くといかにも大戦力のように聞こえるな。(苦笑)我が艦隊は連邦の砲撃が終了するまで待機せよ。」
「厳しいツッコミだな。……確かに残存艦は50隻に満たない。そのうち砲撃可能なのは約半数か……。」
「連邦とガミラス合わせて13隻だけだ。残りの半分はエンジンが動いているだけ・・・・・!そうだ被害艦を無人にして巨大戦艦にぶつけてやればどうか?」
「そうしたいのは山々なんだが、とにかく一隻でも多く船を持ち帰らんと大目玉食うからな。藤堂と沖田と俺のいい歳こいた親父が三人、仲良く揃ってバケツを持って廊下に立たされる事になりかねん。」
「しかし、このまま通常攻撃を続けていていたら、こっちの武装の方が空になりそうです。万が一、補充の隙を突かれて逃げられるような事にでもなれば、お目玉ぐらいじゃ済まないのではないかと。」
「私の指揮下の部隊のうち、被害が酷く駆動機関も破損した艦を2〜3隻敵の後部にぶつけてみたいと思います。水谷艦長の意見を伺ってから、どうも相手は何か隠し球をもっている気がするのです。うまく、説明できないんですが...」
「しかし古代。駆動機関が破損した艦をどうやって動かし、敵にぶつけるのだ?大体、乗員を避難させる時間は現状において捻出できるのか?」
「艦長、乗員の移動は今すぐしたらどうでしょうか。その後、デスラー艦の瞬間物質移送機を使う事で敵にぶつけてみたらどうでしょうか。」
「現在の攻撃は続行しつつ、推進機の健在な艦で損傷の激しい艦をデスラー艦隊の方面にに曳航すればどうでしょう?移動の間に、残りの乗組員は他艦から救命艇を出して移乗させるのです。」
「この作戦、成功すると思うか?土方。」
「そんなこと言っている前に実行してみたらどうだ。万分の一でも確率があるならやってみるべきだというのがお前の心条だろうが、沖田。」
「主力になるのはお前の艦隊なんだから、お前さんが可否を決ろよ。ヤマトはとにかく、応急修理しない事には満足に戦闘に参加することはできん状態だからな。」
「艦長、応急修理なら終了しております。」
「流石は技師長。で、どうだ?波動砲は発射可能か?」
「残念ながら、フル出力での発射は不可能です。やはり、波動ラムの際に負荷がかかりすぎました。」
「しかし、波動カートリッジ弾なら発射可能では?あれは、波動砲の100分の1のエネルギーですから、100発発射したらいいと思います。」
「そんなに弾数はないよ。まだ試験中なんだ。」
「うむ、波動カートリッジ弾というのは良い考えだ。南部、第一砲塔波動カートリッジ弾発射準備にかかれ。」
「そんなに段数が少ないなら、波動爆雷も併用しては如何でしょうか。」
「総統、惑星破壊ミサイルをお持ちいたしました。日栄の社員につきましては、全員抹殺しましたのでご安心を。ミサイルの方も全弾取返しました。」
「社員を殺しても債権書がある限り借金は返さなきゃいかんのですが・・・・とりあえず戦闘は続行できますな。」
「皆殺しというのはやりすぎだが...ガイデル、君の努力に感謝しておこう。それで、ミサイルは何発ある?」
「はっ、今現在ここにあります惑星破壊ミサイルは五発あります。」
「五発か...一発撃ち込んで様子を見る事にしよう。タラン、地球防衛艦隊に連絡せよ。”惑星破壊ミサイルを敵超巨大戦艦に撃ち込むので、付近の艦を避難されたし”とな。」
「はっ、地球防衛軍艦隊司令へ、『惑星破壊ミサイルを敵超巨大戦艦に撃ち込むため、付近の艦を避難されたし』。」
「俺たちがのそのそしてる間にデスラーに先を越されてしまったようだ。水谷、古代、並びに艦載機隊は敵超巨大戦艦の付近から大至急避難せよ。」
「何ですって、土方指令。相原、至急でスラーに通信を繋げ!!」
「分かりました、古代さん。でも、何と打電するんですか?」
「いきなり惑星破壊ミサイルを撃ち込むのは、どうも危険な気がするんだ。ヤマトが先に波動カートリッジ弾で敵の足を止めるから、ミサイルはとどめに打ち込んで欲しい、と打電してくれ。」
「いや、古代。そんな物騒なミサイルがもし、太陽系の惑星に当たってしまうという事になれば、大変な事になる。即刻、デスラーに辞めさせるんだ。」
「そうなんだ。ただ、デスラーにいきなり「やめろ」なんて言ったらかえって臍を曲げられる。だから、何とか穏便に発射を止めてもらわなきゃならない。」
「構わん。デスラーに撃たせてやれ。どうせあんなデカブツに向かって撃つんだ。外す事はあるまい。いや、待て。相原、一応太陽系の外側に向かって撃つようデスラーに打電しろ。」
「艦長、これは本当に私の勘でしかないんですが、今超巨大戦艦を破壊するのは止めた方が良い気がするんです。何か、いやな予感が...」
「しかし、それは勘だろう?勘で戦闘を決める事はできん。...具体的に気になる事でも有るのか?」
「あの戦艦の反撃が少ないのが気になります。反撃してこない訳ではないですが妙に散発的ですし、駆動機関は健在なようですから逃げ出す事もできるのにそれもしない。ひょっとして何かを待っているのではないかと。」
「……つまり、こちらが攻撃を仕掛けるのを待っているというわけか?」
「それも通常の攻撃手段ではない、強力なもの。例えば波動砲とか、惑星破壊ミサイルのようなものです。」
「という事は、もし古代の言う通りだとすると、こちらが攻撃の後反撃不能になる所を狙っているという事だな。」
「大帝、もう反撃する為の兵器はありません。」
「ふっふっふ、おぬしも愚か者よのぅ。これだけ大きな戦艦よ、向こうは決戦兵器を使うに決まっておる。そこが狙い目よ。」
「止むを得ない、デスラー総統頼みましたぞ。」
「分かった、やってみよう。タラン。瞬間物質移送器作動、照射物体は地球防衛艦隊所属、大破した戦艦。ターゲットは、超巨大戦艦。」
「ちなみに、転送する戦艦は既に乗員は脱出しており、転送先は超巨大戦艦のエンジン付近であった。」
「瞬間物質移送機、作動開始。」
「タラン、続いて我が方の大破した戦艦も転送せよ。」
「しかし……我が方の戦艦からは乗員をまだ退艦させておりませんが。」
「...多くは言わんぞ、タラン。当該艦の乗員を速やかに退艦させよ。」
「はっ!大破した戦艦の乗員は、速やかに退艦、無事な艦に移乗せよ。」
「総員退艦!急げ!」
「総員退避まで3分とのことです。」
「それまでは、先にぶつけた地球の船がどうなるか、見学させてもらう事にしよう。」
「瞬間物質移送機、地球防衛軍所属戦艦に向けて照射用意……照射開始!」
「ヒュイーン……………」
「転送された地球防衛軍所属戦艦は、超巨大戦艦のエンジンの至近距離にワープアウトして、惰性で衝突したのである。」
「ずうぅ〜〜〜〜〜ん!」
「なっ、なんだ、何が起きたのだ?!」
「敵が破損した戦艦をぶっつけてきたのです、ズオーダー大帝。」
「「ふっ、たかが戦艦ごときの体当たりでこの超巨大戦艦を止めることなど不可能だ。前進せよ。地球艦隊を踏み潰せ。」」
「しかし、もうまともに稼動する兵器は残されておりませんが...?」
「ゲーニッツ、ワープエフェクトというのを知っておるな?」
「物体がワープする際、廻りの空間に影響を与えることだったかと記憶しておりますが。」
「そうだ。そしてその影響は物体の質量が大きいほど強力になる。我が超巨大戦艦の機関は未だ健在。もしこの船がワープすれば、廻りにいる船は只では済むまい。」
「それでは直ちにワープすべきでは?」
「戦艦をぶつけても傷一つ付かず・・・か。タラン!」
「はっ。惑星破壊ミサイル発射用意、目標超巨大戦艦。」
「発射。」
「キューーーーーーーーーーン(惑星破壊ミサイルの走行音)」
「よし、あのミサイルの着弾直前にワープするのだ!やつらを自らの必殺兵器によって壊滅状態にさせてくれる。」
「超巨大戦艦のワープエンジンが動いています。」
「逃げるつもりか?着弾とどちらが早いか神のみぞ知るといったところだな。」
「ズォーダ-大帝、あなたは何時からそんな腰抜けみたいな事をいうようになったのですか。私が、あなたを止めてみましょうか、反重力の力で。」
「第二波、亜空間魚雷連続発射!!目標、超巨大戦艦、ワープエンジン!」
「全艦、主砲発射用意!目標、惑星破壊ミサイル!」
「古代、一体何をするつもりだ?」
「着弾が遅いなら早くしてやれば良い!私の部隊の砲撃で惑星破壊ミサイルを爆発させます。」
「よせ、ミサイルと距離が近すぎる!巻添いを食うぞ!」
「一番艦から主砲発射!撃て!」
「兄さん、無茶な事は止めてくれ!!」
「今のタイミングなら必ず間に合う!やめるんだ、古代!!」
「撃て!」
「超巨大戦艦、ワープ。」
「超巨大戦艦の姿が変化しはじめた。そして周囲の空間は歪みを生じ始めた。」
「ドガーーーーーーーーーン(次元潜航艇の亜空間魚雷が全弾、超巨大戦艦のワープエンジンに命中した音)」
「フハハハ...見ろ、全弾命中だ。訓練だってこうはうまくいかんぞ。」
「大帝、ワープエンジンが破壊されました!いかかがなされるのです?!」
「く、空間が...捩れる!」
「ズオーダーの超巨大戦艦は、出来かけていた空間湾曲にはまり込むような形になっていた。」
「全艦、全速退避!!全速で敵超巨大戦艦のワープエリアから退避せよ!!」
「ワァ-----プッ!!」
「どこに向かってワープすれば良いんだ、古代?」
「18宇宙キロ先に比較的空いた空間があります!」
「よーし!ワープ1!エンゲージ!」
「ワープ後も気を抜くな!同一座標にワープしてくる船があるかもしれんぞ。」
「我々も、ヤマトに続いてワープだ!!」
「本艦もワープ!」
「地球艦隊に続きワープせよ。」
「はっ、ガミラス艦隊全艦ワープ、目標前方250宇宙キロ。」
「全艦急速潜行!次元振動波が来るぞ。」
「兄さん!兄さんの艦隊は?」
「主砲斉射!」
「お父様、危ないから早くワープをして下さい。」
「古代!早くワープで離脱するんだ!」
「ヴィーーーーーーン、ヴィーーーーーーーン(主砲の発射音)」
「ダメです、通信できません。恐らく、ワープの指示が伝達されていなかったのではないかと・・・」
「兄さん!兄さん!沖田艦長、どうにかできませんか!?お願いします!」
「私が何とかしよう。古代」
「瞬間物質移送機はスタンバイしています、いつでもどうぞ。」
「これ以上長引くと、空間の歪曲の為目標が補足できなくなる恐れがあります。」
「タラン!古代守の艦隊を直ちに転移させろ。目標は...地球防衛軍の側がよかろう。」
「はっ、分かりました。瞬間物質移送機、目標、地球防衛軍外惑星遊撃艦隊。ワープポイントは、地球連合艦隊の左舷!!照射、はじめっ!!」
「物質移送光線が目標から逸れました。ワープエフェクトによる空間歪曲の影響が計算以上に広まっております。このまま現地点に留まっていた場合、本艦隊も離脱できなくなる可能性があります。」
「総統!...ここは、後退されるべきかと思います。」
「バカものがっ!!まさかとは思っていたが、兵器研究所に頼んでいたものが役に立つとは?ワープ・ビーム発射用意!!」
「このタラン、総統のご心中を察すると胸が痛みます...しかし、我がガミラスにとってはデスラー総統の命こそ大事。全艦、ワープ開始!」
「むううう。後一歩のところで・・・・古代の兄よ、死ぬなよ。」
「無人艦を残し、有人艦はワープで緊急離脱せよ。無人艦には砲撃続行を命令せよ。」
「古代、古代よ...死ぬなよ、お前にはやるべき事がまだまだあるはずだ。」
「分かっているよ、真田。今から、ワープを行うから、そちらにいく。」
「させるかよ、お前の魂だけでも引きずり込んでやる・・・・古代守・・・・。」
「私と一緒に地獄に参りましょう。ズォーダー大帝。あなたのことが好きでした。でも、そんなあなたを見てきらいになりました。私は、島さんのためにあなたを宇宙の闇に葬ります。」
「だが、テレサが動いたときには既に空間歪みはおさまり、時空震も収束していた。巨大戦艦がどこに行ったのかは誰にも判らなかった。」
「ワープアウト完了!現在地点は地球より100万Kmです。」
「ワープアウト完了!ふぅーっ、やばかった。」
「総統、ガミラス艦隊ワープアウト完了しました。現在地点は月から50万kmといったところです。」
「古代に通信を繋いでくれ、タラン」
「総統、一つお聞きして良いですか?」
「何だね?」
「連絡するのは、どっちの古代です?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・、タラン。お前は何年私の副官を勤めているのだね。ヤマトの古代進だよ。」
「は、しかし、現在古代はヤマトで戦闘班長を務めているとか。沖田艦長をすっ飛ばして古代に直接連絡するのはいかがかと?」
「だったら、沖田に連絡するんだ!!」
「は、直ちに連絡をとります!」
「一方、地球連邦艦隊では・・・・・」
「!!!(戦況をモニターで凝視。さながら完結編の水没前の如く)」
「敵は最後の力を振り絞って、ワープしたぞ。ワープトレーサーで敵のワープアウト地点を算出せよ!」
「ワープ軌跡が乱れていて方位は測定できません・・・・が、距離はかなり遠くのようです。」
「絶対に、逃がすな!今逃がしたら、また態勢を立て直して襲いかかってくるぞ。何が何でも見つけ出せ!」
「一方、ヤマトでは・・・・・。」
「兄さん、無事だろうか...」
「太田、ワープトレーサー作動!!」
「ワープトレーサー、始動します。」
「アンドロメダでは、ワープ・トレーサーの軌跡がはっきりし、超巨大戦艦の追撃を開始していた。」
「アンドロメダが追跡しているのか。追跡は土方に任せて、我々は残存艦隊の集結と生存者の救出を行う。」
「艦長、しかし手負いの状態のアンドロメダではやはり危険が伴うのでは?」
「土方も、本気で沈めるつもりで追跡したわけではあるまい。恐らく、奴の行方を見失わないための尾行だろう。」
「追跡は艦載機部隊にまかせて、我々戦艦部隊は戦力の集結を図った方が良いのではないでしょうか?」
「ですが、艦長。あの土方艦長ならありえると思いますよ。」
「↑は、島大介です。」
「戦力をズダズダにされすぎた。奴の位置さえ判れば対策も立てられよう。今は戦力再建を考えよう。相原、残存艦から返信はあったか?」
「今のところ、入っておりません。此方から発信しますか?」
「こちら、アンドロメダ。ヤマト、ヤマト。緊急報告する。超巨大戦艦がワープアウトしたと思われる地点に来たが、艦体はバラバラになっており、ズォーダーが漂流していたので捕虜としている!!」
「艦長、土方艦長より入電。アンドロメダは超巨大戦艦のワープアウト地点に到達するも、戦艦は既に破壊されており、大帝ズォーダーの身柄を確保したそうです。」
「話が出来すぎだな。偽物じゃないのか?」
「偽者の可能性は否定できないと思います。引き続き、調査を続けるべきだと思います。」
「そこまで思い当たるとは、二人とも成長したな。」
「沖田は、もう自分のような老兵の時代は過ぎ去ったのかもしれない。と考えたが、それはメルカッツ提督の言であることを思いだし苦笑した。」
「(ヤマトに向かって)お前ら、ワシを疑っているな。もう一度あの訓練をしてやるっ!!」
「(ヤマト第一艦橋スタッフ一同)・・・・・、それだけは勘弁して欲しい。」
「なあ、土方。何せ相手は奸智に長けたやつらだからどんな仕掛けをしてるやもしれん。それに、超巨大戦艦以外にも残党が残っていないとも限らん。それを警戒する意味でも、偵察は継続したようが良いと思うんだが?」
「大帝陛下にはご機嫌麗しく。わが監視艦隊が、おとりにした大帝陛下のクローンに地球防衛軍の輩は混乱しております。」
「うむ、助かった。貴官の機転には褒美をつかわすぞ。とりあえず、今のうちにワープでアンドロメダ星雲に戻るぞ。」
「流石よ、ミル。どこかの役立たずな将軍達とは、大違いだわね。」
「総統、どうしましょう。彗星帝国は何処に行ったのでしょうか。」
「あの戦艦は我ら、ディンギル帝国の敵である。ハイパー放射ミサイルで撃破せよ。」
「総統、何者かが本艦の最大レーダー圏内に侵入し、彗星帝国の超巨大戦艦を発見した模様です。」
「な、何だあの宇宙船は?地球の型ではないものだ。」
「ミル、お前の監視艦隊のデータベースには全宇宙の戦闘艦艇のデータが記録されているはず。ずぐに当たってごらん。」
「はっ!・・・・・・えーと、出ました。ディンギル帝国?「現在調査中であるが、かなり強力な軍備を保有。攻略困難度AAA」どうやら、かなりの強敵のようです。」
「艦長、この反応はディンギル艦隊です。例のハイパー放射ミサイルを使う筈です。」
「何だ、あの艦隊は。ちと嫌な気がするのだが、ワープ用意っ!!」
「(副官)長官、では追跡マーカーを敵につけましょう。」
「さて、連邦艦もディンギル艦とやらも放棄した超巨大戦艦に目を奪われているようだ。この機に紛れて脱出するぞ。ワープ!」
「西暦2210年。ズオーダー大帝はアンドロメダへ旅立って・・・じゃなくて帰っていった。」
「何打ね、あの宇宙船は?我がボラー連邦の領海に入ってきたからには、覚悟がありそうだな。しかし、ゴルサコフ、あのこしゃくな宇宙船をブラックホール砲で宇宙のチリにしてしまえ」
「はは!」
「沖田、土方君たちへ、良くここまで戦ってくれた。こちらのワープ・トレーサーでは、敵はアンドロメダ大星雲方面に逃亡したそうだ。」
「は?しかし、アンドロメダは自称大帝ズオーダーを捕虜にしたのですが...」
「それは多分、俗に『クローン』と呼ばれているやつですよ。土方先輩。」
「うーむ、どうやら一杯食わされてしまったようだな・・・。」
「残存艦の集結と生存者の救助は終わったか?」
「生存者の救助は完了しています。残存艦の集結はあともう少しです。」
「残存艦の集結を完了しました。残存艦は22隻、うち戦闘可能な艦は冬月以下15隻です。」
「そういえば、兄さんはどこに行ったんだろう?」
「残存艦は補給と修理のため一旦基地へ帰還する。アンドロメダ以下主力艦は地球へ、冬月以下駆逐艦は月面基地へ、ヤマトはタイタン基地へそれぞれ向かえ。」
「土方、ヤマトは応急修理が終わっているし補給物資にも余裕がある。もう少し情報収集をしてから地球に帰ろうと思うがどうかな?」
「そうだな、悪いがヤマトには残って情報収集をやってもらおう。」
「艦長、現在の応急修理では連続ワープは不可能です。」
「こちらゆきかぜ、ヤマト聞こえているか?」
「艦長!ゆきかぜの古代艦長から入電です。」
「兄さん!!無事で良かった。」
「皆さん、ご心配おかけしました。超巨大戦艦はなんとか撃退できたそうで、一安心といったところです。しかし、油断はできません。」
「古代、どうも撃破した超巨大戦艦は、ニセモノらしいのだ。」
「一方、あのデブのベムラーゼに見つかった、ズォーダー大帝はといえば・・・・・」
「ええい、ここの銀河のやつらはしつこいぞ!」
「フフフ、べムラーゼ首相が見つけたが、我がガルマン・ガミラスがしとめようぞ。タラン、追撃開始だ!!沖田たちにも伝えよ、見つかった。超巨大戦艦が。」
「おのれデスラーめ、せっかくの獲物を横取りする気だな。直ちに艦隊を出撃させろ、断じてガルマン・ガミラスなぞに渡してはならん!」
「タラン!!ハイパーデスラー砲、用意だっ!!」
「む、無念です、デスラー総統!ハイパーデスラー砲は現在使用できません!」
「ならば、私が命を賭けても、ガトランティス帝国と、刺し違えましょう。デスラー総統万歳!!!」
「待て、ハイパーデスラー砲が今撃てなければ、ボラーに始末させて、そのボラーをハイパーデスラー砲で始末してしまえばよい。何も、特攻する必要は無い。」
「デスラーはどうやら攻撃できないようだな。うむ、あの宇宙船を捕獲するのだ。デスラーがあそこまで血相変えて追いかけているのだから、余程のものに違いない。」
「まぁ、ベムラーゼ首相はババを引くようだな。タラン。」
「万が一、手を組まれたりすると厄介ですな。」
「その前に、ボラー本星を惑星破壊ミサイルで消しているだろう。」
「いや、二人が我がガルマン・ガミラス憎さに共闘を図るのは、十分考えられますぞ。」
「では、ベムラーゼのブタ男と共に消えていただこう。惑星破壊ミサイル、ハイパーデスラー砲用意だっ!!」
「ハイパーデスラー砲も惑星破壊ミサイルも使えないのですが...一度帰還してはと申し上げましたが、何はともあれズオーダーを見失ってはいけないと言う事で、なんとか動ける艦のみで行動しているのですぞ。」
「タラン!惑星破壊ミサイルはあと4発残っているのではなかったか?」
「残ってはおりますが、ワープの際に別宙域に移動したので、現在は随伴しておりません。やはり、先に艦隊を集結させるべきでした。」
「シュルツ、そのような繰言は将来我が伝記が書かれるときでも聞かせてもらえれば良い。今、何を出来ることは何か、私が聞きたいのはそれだけだ。」
「タラン、そう怒らなくてもいいのではないのかね。コンピュータウイルスでボラーのマシーンを動かして合流した所を自爆操作をしてあげたらどうかね。」
「それが、コンピュータのクラッキングは以前試して見たのですが...残念ながら失敗しました。」
「失敗...何が原因だ?」
「率直に申し上げますと、いわゆるソフトウェアの開発やネットワークのセキュリティと言った分野では、ボラーの方が我がガルマン・ガミラスより勝っております。」
「タラン、なぜそのような重大事を私に黙っていたのだ!」
「つい先日まで、我が方の技術は決してボラーになど劣ってはおりませんでした。ところが最近になって、こちらからのクラッキングが失敗するようになり、こちらが攻撃されるようになってしまいました。」
「むうう...」
「一度などデスラーズパレスのメインコンピュータにまで侵入を許してしまい、責任の重さにおののいた責任者が何とか隠蔽しようと部下に緘口令をしいてしまったのです。」
「タラン、本来ならその男は最前線送りにしてしまう所だが、その男の持つ全ての知能を利用して入り込め!!ボラーのプログラムを利用してでもだ。分かったな。]」
「もうその将軍は、この宇宙にはおりません...隠蔽工作が発覚すると同時に自らを断罪したのです。」
「何たる事だ・・・。」
「波動砲付近の修理はどうだ?」
「まだ相当時間がかかります!やはり戻ってドック入りしないと駄目なんじゃないかと思いますけど。」
「南部、主砲・副砲等の火器についての修理状況は?」
「第二主砲、第二副砲、各パルスレーザに被弾しておりますが修理は順調です。ただ、先ほどの戦闘で弾薬を大幅に消費しています。主砲残弾は30%以下しかありません。」
「遅々として一向に追撃の準備が整わない地球防衛軍、ガルマン・ガミラス帝国。(ところで大帝はいったい何の艦艇に乗っているのだろうか?)」
「うーん、艦長。やはり、タイタン基地に下りて補給を受けましょう。」
「総統、ガルマンガミラス本星に帰還して補給と修理をしましょう。追跡は他の艦にさせまして。」
「監視衛星を打ち上げた後に、直ちにタイタン基地へ寄港する。太田。監視衛星の発射準備だ。」
「これまでか…。しからば、へルマイヤー少佐へ継続調査を任せ、全艦、ガルマンガミラス本星へ帰還する。」
「こうして地球防衛軍とガミラス艦隊は、いったん引き返して戦力を立て直すこととした。」
「ゴルサコフ、あの漂流者を何とかしろ。うるさくて叶わん」
「むう、こ汚い建物だのう。まあいい、しばらくの仮屋だ、贅沢も言えまい。」
「タラン、艦隊の修理状況は。キーリング、ボラー支配地域の動きはどうか?」
「(返答しようにもグラフィックの無いキーリングであった。拡充望む。)」
「ええい、キーリングはおらんのか、では、ヒステンバーガー!」
「お呼びでしょうか、総統閣下」
「君は、残存艦隊の中から戦闘可能な艦艇を選別して、集結させてくれたまえ。」
「しかし、総統。残存艦隊の全ての艦艇が戦闘不能なので、修理に後1ヶ月下さい」
「なにい...そうすると我が艦隊は戦闘不可のままで敵を追っかけていたというのか!?」
「申し訳ありません。あの都市帝国があれほど反撃を掛けて来るとは思っておりませんでしたから。」
「む...これ以上の深追いは危険だな。みすみす大魚を逃すのは忍びないが、釣りかけた魚惜しさに堤防から落ちるような事があってはならん。タラン!引き上げるぞ。」
「はっ。」
「一方、基地に戻って修理、補給中の地球防衛艦隊は・・・。」
「どれくらいしたら、再追撃の体制がととのいそうか?」
「最低三週間は必要です。」
「土方君、こちらで手配して資材等を優先的にそちらにまわそう。急いでくれ。」
「承知しました。」
「資材のほかに他に何か必要なものはあるか?」
「とりあえずのところは、損傷艦の修理、補給に必要な物資一通り揃えていただければ、一週間程で艦隊を動かせると思います。」
「うむ、頼んだぞ。」
「そのころ、ヤマトはタイタン基地に降りて修理、補給を開始していた。」
「艦の修理、補給と同時に敵の情報の分析も大至急行わねばならなん。技師長、すまんがよろしく頼む。」
「雪、敵の情報分析のほうをよろしく頼む。」
「いやあ、それは困る。負傷者も大勢おるし、皆疲労困憊しきっておるからみな休息が必要じゃ。生活班長としても現場を仕切って貰わねばならん。」
「データベースには敵の能力は入力済みです。太田、敵の位置は把握できたか?」
「それが、どうも銀河系北部方面に引き上げた所までは分かるんだが・・・・・、その先はデスラーを頼るしかないようだ。」
「では、ガルマン・ガミラス本星にまず行ってみようか。」
「慌てるな、古代。まずはヤマトの戦力を立て直すのが先決だ。」
「艦長、もう少し時間を下さい。まだ、波動砲付近の損害が酷いんで」
「うむ、分かった。ここはじっくりと艦の整備をすることにしよう。古代、艦載機隊にもかなりの損害が出ている。本部に行って、補充部隊を貰ってきてくれ。」
「分かりました。南部、後は頼んだぞ。」
「了解しました。」
「艦長、本部に行って来たのですが、艦載機隊に乗せる候補にロクな奴がいません上に、乗艦拒否をしているのです。」
「乗艦拒否?下せんな、コスモタイガー隊員と言えば、各飛行隊員の中でも最高のステータスだ。転属を希望するものはいても、拒否する事などなかったのだが。」
「やはり、この前の都市帝国との戦いを見て怖気づいたのでしょう。」
「機体の補充の方はどうなっている?」
「機体の方は、滞りなく補充が出来ています。」
「うむ。だが、機体があっても肝心のパイロットがいないのではどうにもならんな。分かった、わしから司令部に掛け合ってみよう。」
「(慌てて)え!あ、それは、やめた方がいいかと思います。司令部も何かと忙しいみたいですので、邪魔をするのはよした方がいいと思います、はい。」
「沖田、コスモタイガーの補充の件だが、月基地の奴らに絶対命令として今、行かせてる所だ。」
「もうこっちに向かっている?古代の話では総員揃って配属拒否をしていて、てこでも動きそうにないと聞いたのだが。どうやって説得したんだ?」
「沖田よ、ありゃあ、古代が悪い。」
「古代が悪い?どうやって、古代は乗艦させようとしたのだ、土方?」
「司令部に来て、機体補充の手続きをしたまではよかったんだが...その後、飛行隊員に何やら言ったらしいんだな。」
「だから、何を言ったんだ?土方?」
「整備、終了!!」
「整備終わりましたか、んじゃ早速...」
「待て古代!話は終わっておらん。」
「それに整備が終わったのは、レーダー関係の修理だよ。」
「さ、真田さんまでそうやって、僕をいぢめるんですかあ!」
「いじめてないだろ、古代。大体、お前がしっかり聞いていないからだ。」
「チッ・・・・・・・・」
「で、古代。お前は飛行部隊で一体なんて言ったのだ?正直に、本当の事を言ってもらうぞ。」
「古代、艦内パンツ1ちょで一周するか、ここで正直に話すかどちらが良い?」
「ぱ、ぱんつ一枚で艦内一周の方が、良いであります!」
「土方、かまわんからぶん殴ってでも古代に言わせろ。」
「それでは早速艦内一周に出かけて参ります!(といって、服を脱ごうとする)」
「古代、わしの話は終わってないぞ。」
「...やっぱり言わないとダメ、ですか?」
「(沖田・土方一斉に)ダメだ!!はっきり、言え。古代。」
「お前のかあちゃん、でーべーそ!」
「!?」
「(もはややけくそで)お、お前のかあちゃん、出ベソって言いました!......最終的には。」
「南部、古代を営巣にぶち込んでおけ!!」
「沖田、そこまでする必要はないんじゃないか?」
「土方、お前らしくない発言だな。」
「今古代を営巣にぶち込んだら、誰が戦闘の現場で指揮を執るんだ?」
「(今のうちに、逃げよ)」
「コラマテ、ニゲルナコダイ!」
「何?このポンコツめ。」
「マダ、話ハ終ワッテイナイ。」
「うるさい!!ポンコツ」
「...なるほど、この調子でやったのか。」
「こんな調子では言われた隊員はたまったもんじゃないですよ。」
「確かに、そうですね。真田さん。」
「パイロットと言う人種も中々プライドが高いからな。一度へそを曲げられたら機嫌を直してもらうのは大変だぞ。」
「それ以前になぜ「お前のかあちゃんでべそ」なんだ?」
「しかも、沖田艦長や土方艦長に何で言ったんだ?古代」
「...沖田さんや土方さんに嘘を言ってごまかすぐらいなら、どんなに怒られても本当の事を言った方が良いと思ったんだ。」
「お前のかーちゃん、でべそがか?古代」
「島、もう言わないでくれよ...これでもめちゃめちゃ後悔してるんだ...パンツ一枚で艦内一周で許してくれるなら、と思ったぐらいだ。」
「後悔しているようには、見えんな。古代」
「古代はどうやら軽い宇宙精神病に罹っているようですな、とりあえず入院!!」
「精神病なんかじゃない!!」
「島、南部!、古代を医務室に連れて行け。」
「・・・はい。」
「止めろ〜。」
「佐渡先生、なぜ古代は宇宙精神病になってしまったのかね?」
「過労、じゃろうな。」
「あれ位の事、わしが若かった頃はしょっちゅうだったよ。ひょっとして、しごきが足りなかったとか無いよな?土方。」
「確かに古代があれくらいの仕事でへたばるとは思えんが...他になにか、原因は考えられないか?」
「他に考えられる事は・・・・・・、森。何か知ってるだろ?」
「艦長、私のせいだとおっしゃるんですか?」
「艦長、いい加減にして下さいよ!今、艦内を不穏な空気にしてどうするんです?今こそ皆の心をひとつにして頑張らなきゃいかんと言うのに・・・」
「南部、コスモタイガーが無ければ制空権が得られないということが分からないのか。」
「それはわかりますが、なぜいきなり雪さんに聞くんですか?」
「次の出航は10日後の予定だ。それまでに古代が治れば良いんだが・・・。」
「いひひひひひひ、うひひひ、あはははははは。」
「古代君が壊れちゃった〜(泣)。古代君!!」
「あははははは〜。」
「古代はダメそうだな・・・。南部、戦闘班長代理を命じる。」
「はっ。」
「森、そんなに心配か?心配なら、古代に付き添ってやれ。」
「はい・・・。」
「古代進は、心配そうな雪に付き添われて艦橋から出ていった。」
「皆、持ち場に戻れ!特に南部、お前は古代が不在の間戦闘班長代理として任務をしっかり、果たすように。」
「了解しました。」
「まぁ、いつもの通りにしていたらいいんだ。」
「はい...席は、自席のままでよろしいですか、艦長?」

「空白の3日間」

「どうした?」
「機関室に侵入して波動エンジンを破壊しています。」
「どごーん、ばこーん」
「機関長、このままではヤマト自体が破壊されてしまいます!」
「止むを得ん!!艦長、暴徒を射殺してもいいでしょうか。」
「よし、総員艦内戦闘配備!侵入者を直ちに排除せよ!これ以上放置してはヤマト自体が危険だ。」
「補助エンジン大破しました。推力確保できません。」
「どか〜ん!!」
「メインエンジン出力低下!」
「なんてこった!!操縦桿も効かない!!」
「波動エンジンコントロール不能!!」
「ばこ〜ん!!」
「第1砲塔、第2砲塔、第3砲塔大破!!第1、第2副砲も使用不能!!」
「何が起こっているのだ??」
「艦首、艦尾ミサイル庫、煙突ミサイル庫、パルスレーザー群で火災発生!!消火装置が作動しません!!」
「レーダーコショウ、シヨウフノウ!!」
「コスモタイガー格納庫で爆発発生!!融爆により格納庫およびコスモタイガー全滅!!」
「艦長!!ヤマトはもうダメです!!損傷復旧の見込み有りません!!」
「これまでか・・・、総員退艦せよ!」
「総員退艦急げ!!」
「総員退艦急げ!!」
「艦長!!波動エンジンに火が回りそうです!!」
「どか〜ん!!」
「医務室、工作室、第3艦橋で爆発!!総員戦死!!」
「救命艇、急げ!!」
「消火装置はどうなっているんだ?」
「消火装置の配管があちこちで切断されてま〜す。」
「隔壁の閉鎖はどうなっている?」
「電源がダメなので手動でやっていますが〜、火災の周りが早すぎて間に合いませ〜ん。」
「ばこ〜ん!!」
「波動砲使用不能!!」
「救命艇の準備が出来ました!」
「負傷者から先に退艦させるんだ。」
「あはははははは。」
「もう、駄目なの?私...」
「退艦急げ〜!」
「私は責任上フネに残る。島、真田、南部、大田、相原、後は任せたぞ。」
「艦長!何をおっしゃるんですか!」
「早く行け!!行かんかーーーーー!!」
「主砲火薬庫の温度が上がっています!」
「いかん!!あそこには波動カートリッジ弾がある!!」
「ハロンガス消火装置、作動!!」
「ダメです、消火装置作動しません!!」
「負傷者の脱出が終了しました。」
「火薬庫温度、依然上昇中!現在800℃!」
「艦長、波動カートリッジ弾が融爆を起こすまで、あと5分も無いでしょう。」
「・・・、直ちに艦橋要員の含め、全員脱出せよ。」
「艦長!!」
「みんな今までよくやってくれた。有難う・・・。」
「何をおっしゃるんですか!艦長も脱出してください!」
「私は、ヤマトの艦長だ。艦長は、艦と運命を共にするという義務がある!!」
「沖田艦長は艦長室に入り、中から鍵を掛けた。」
「どか〜ん!!」
「時間が無い、みんな脱出するぞ!」
「真田さん、艦長を見殺しにするんですか!」
「僕は、沖田艦長を助け出すぞ!相原、太田、手伝ってくれ!」
「バキュ〜ン」
「艦長室から1発の銃声が聞こえた・・・。」
「ま、まさか...」
「残りあと3分!」
「真田さん!」
「時間がないんだ!このままでは全員死ぬぞ!」
「艦橋から下に降りるエレベータも階段も使えそうにありません!」
「ふっ、こんな事も有ろうかと縄梯子を用意しておいたんだ。」
「よし、脱出だ!!」
「あと2分、急げ!!」
「艦橋脇の縄梯子を伝って艦橋要員は全員脱出した。甲板まで降りた所で全員救命艇に収容され、ヤマトを離れた。」
「どか〜ん、ばこ〜ん、どがが〜ん!!」
「ヤマトが沈む・・・。」
「・・・さようなら、ヤマト・・・(涙)。」
「生存者は全員無事脱出できたのか?!」
「古代と雪が居ません!!」
「医務室は爆発で全員戦死している・・・。古代と雪も・・・。」
「ずばば〜ん!!」
「ヤマトは凄まじい爆発を起こしながら2つに折れ爆沈した。」
「ヤマトが・・・(涙)。」
「沈んだ・・・(泣)。」
「島、相原、泣いている暇は無い、生存者を探すんだ!」
「・・・生存者無し・・・。」
「嘘だろう...太田、もう一度探すんだ。」
「ダメです、生存者なし・・・。」
「・・・生命反応は無い・・・。」
「オ〜イ!!」
「アナライザーは回収されたが、結局古代、雪を含めた生存者は見つからなかった・・・。」
「テレサ、古代と雪を知らないか?」
「知らない。」
「テレサのバカヤロウ!!そんな、薄情な言い方をしなくてもいいだろ!!」
「何ですって(怒)!、そんな事を言ってると地球を吹っ飛ばしますよ!!」
「島!女性は怒ると怖いんだ!」
「demo」
「とにかく謝っておけ、島。」
「....嫌です。」
「勝手に、人を殺すな。島、真田さん」
「おい、古代・・・、足が無いぞ!!もしかして・・・。」
「幽霊??そんな非科学的な!!」
「透き通ってるし・・・。」
「やはり幽霊か・・・。」
「あれ?本当に僕は死んでしまったのか??」
「なんてこった、本当に幽霊だ!!」
「冗談だ。三次元立体システムを使って、いたずらを少ししたんだ。」
「冗談を言ってる場合か!佐渡先生や雪さんはどうした?」
「雪も佐渡先生も爆発で・・・、跡形無く吹き飛んでしまった。」
「古代おかしいぞ、おまえ本当に透き通ってるじゃないか!!これは三次元画像なんかじゃないだろう!!」
「実は僕は死んでしまったんだ、しかし皆を悲しませないようにと思ってわざわざ幽霊になって出てきたのに、その言い草はないだろう、島!」
「何だと〜!!」
「うるさい!!」
「どっちに、言ってるんですか。真田さん」
「両方だ!第一この展開はなんだ、右舷側展望室と同じじゃないか!」
「ありゃ?どうしてだろう?」
「ダメだこりゃ。」
「終」

管理者 Kuyou Sagami : WeB DoRaMa v1.25 [Shigeto Nakazawa]
Arranged by Falcon World